建築家が描く時計
「Architects of Time」

建築界のノーベル賞とも言われているプリツカー賞を受賞した世界最高峰の名建築家たちと、フリーハンドのデッサンから腕時計を創り上げていくプロジェクト「Architects of Time」。このプロジェクトはスイスで約100年の歴史をもち、常にユニークな時計の開発を続けてきた腕時計ブランド「CAUNY」が2022年に立ち上げました。

CAUNYは2年間、現代最高の建築家と共にコレクションをデザインするという夢を追い続けてきました。腕時計の開発が専門分野的であることは承知していますが、建築家にとって時計のデザインは、有意義で新しい挑戦であると信じています。建築家が自身の手でスケッチから起こしたデッサンが、初めて腕時計という形になり、私たちはこれらの時計を身に着けることで世界最高峰の作家たちと視点を合わせ、時間という芸術を腕元で感じることができます。

MEET THE
ARCHITECTS

安藤忠雄

あんどう ただお

この時計は、青春とは時間ではなく、心の動きであることを思い出させてくれるものです。

1941年大阪生まれの日本を代表する世界的な建築家です。プロボクサーとして活動した後に、独学で建築を学び、69年に「安藤忠雄建築研究所」を設立し活動を本格的に開始、世界の有名大学で教授を務め、97年には東京大学教授に就任、2003年からは東京大学名誉教授を務めています。打ち放しコンクリートの壁を採用した建築や、自然光を取り入れたドラマチックな光と影の演出は特に有名で、1995年にプリツカー賞を受賞、2010年には文化勲章を受章しました。

Álvaro Siza

アルヴァロ・シザ

椅子が椅子のように「見える」のと同じように、時計も時計のように「見える」べきである。
新しいものが常に攻撃的である必要はない。

アルバロ・シザは1933年、ポルトガルのマトジーニョス生まれ。1992年にプリツカー賞を受賞し、歴史上最も多くの賞を受賞した建築家の一人であり、現代建築における最も著名な人物の一人として国際的に認められています。ヨーロッパ、北米、南米の様々な大学で教鞭をとり、彼の作品は世界中に広がり、何世代もの建築 家にインスピレーションを与えています。

Rafael Moneo

ラファエル・モネオ

時計はデジタルで刻む瞬間の連続ではなく、針が頂上に来た時に午前と午後を区別する1日の経過を暗示するものであり日々の生活に深く結びつく道具である。

ラファエル・モネオは1937年スペインのトゥデラ(ナバラ州)に生まれ、過去50年の建築界で最も注目された一人です。作品が評価され1996年にプリツカー賞を受賞。マドリードの建築学校で学び、卒業後はデンマークのヨーン・ウッツォンに師事、シドニー・オペラハウスで共演します。1985年にはハーバード大学デザイン大学院の学長に就任。ストックホルムの近代美術館、マドリッドのプラド美術館とアトーチャ駅、ロサンゼルスの大聖堂など、有名な建築物を手掛けます。

Souto Moura

ソウト・モウラ

この時計が好きなのは、シンプルで、時間がはっきり見え、建物のようだから。まずは美しくなければならず、機能するならさらに良い。

ソウト・モウラは1952 年にポルトガルで生まれ、ポルト高等美術学校を卒業し、フェルナンド・タヴォラとアルヴァロ・シザ という 2 人の重要な巨匠から学びました。最大の建物として、ブラガ市営スタジアムを設計、これは世界で最も美しい サッカースタジアムです。2011年には世界的な功績が認められプリツカー賞を受賞し、その後も数々の国際的な賞を受賞しています。

ABOUT CAUNY

カウニーの歴史は、第一次世界大戦勃発に伴い、スイスに逃れ定住を余儀なくされたポーランド一家、グレブラー家の歴史と深く結びついています。この地でローカルの伝統と繋がり、1927年アルベール、アンリ、ミレイユの三兄弟によりオリジナルのブランドカウニーが誕生しました。

三兄弟の末っ子であるミレイユは、世界で初めて時計ブランドを率いる女性となりました。彼女は独創的でエレガントなデザインの高品質な時計を世界中に届けるという兄弟の夢を形にしました。

アルベールとアンリは兄弟が客船に乗り込み、地中海の港町から港町へと渡り、カウニーの時計を世界中に届けました。スイスの品質と独創的なデザインでカウニーは世界でカルト的な人気を誇る時計ブランドとして確固たる地位を築きます。

カウニーの歴史

ブランドの歴史は親から子へと受け継がれます。多くの人々にとってカウニーは初めて手にする時計でした。50~70年代には、世界中の人々がカウニーの時計を手首に巻くこととなりました。

ブランドのモノづくりの精神は、手頃な価格で品質の高い時計を製造する技術と厳格な製造工程に反映されています。1927年から今日まで、カウニーは故郷であるスイスで自動巻き機構を製造しています。

歴史を振り返るとカウニーは常に時代の革新の最前線に立ち、今のクオーツやデジタル時計のデザインを予期させるようなデザインを生み出してきました。

創業から100年近く経った今も、ミレイユ・グレブラーの操業当初の志は生き続けています。時計製造の伝統と原則を守り続けながら、未来の時計を創り出すため日々努力を続けています。

カウニーの歴史